「セルインメイ」「月末アノマリー」など株の格言・季節性解説
アノマリーとは、理論ではうまく説明できないものの、経験則として「そういう傾向がある」と語られてきた規則性のことです。 ここでは、よく耳にする格言・季節性の由来と意味を説明します。いずれも過去の経験則で、今後も続くことを保証するものではありません。
セル・イン・メイ(Sell in May)
英国の古い格言 "Sell in May and go away, and come back on St Leger's Day"(5月に売って離れ、セント・レジャー(9月の競馬)の日に戻れ)が由来です。 米国の株価指数について、11月〜4月の半年のほうが 5月〜10月の半年より平均の上昇率が高かった、という研究(Bouman と Jacobsen、2002年。「ハロウィン効果」とも)が知られています。 日本株でも同じ傾向が語られますが、年によって当てはまらないことも多く、5月に下落するという意味ではありません。
月末・月初のアノマリー(Turn-of-the-month effect)
月末の最終営業日から月初の数営業日にかけて、株価の平均の上昇率が他の日より高かった、という米国市場の研究(Ariel、1987年、Lakonishok と Smidt、1988年など)があります。 理由としては、給与や年金の資金が月初に市場に入ること、月末の資金のリバランス(配分の調整)などが挙げられますが、はっきりした結論はありません。
節分天井・彼岸底
日本の相場格言で、「2月上旬(節分)に高値を付け、3月中旬(彼岸)に安値を付けやすい」という意味です。 年末からの上昇が一服する時期と、3月期末に向けた機関投資家の益出しや決算対策の売りが出やすい時期、といった説明がされます。
1月効果・サンタクロースラリー・掉尾の一振
- 1月効果: 1月、特に小型株の上昇率が高かったという米国の研究(Keim、1983年)が有名です。年末の節税売りの反動などが理由として語られます。
- サンタクロースラリー: 年末の最後の5営業日と年始の2営業日に株価が上昇しやすいとされる米国の経験則です。
- 掉尾の一振(とうびのいっしん): 日本の格言で、年末の大納会に向けて株価が上昇しやすい、という意味です。
制度に由来する季節性(こちらは仕組みとして決まっているもの)
- 権利付き最終日と権利落ち日: 配当や株主優待を受け取るには、権利確定日の2営業日前(権利付き最終日)までに株を持っている必要があります。翌日の権利落ち日には、理論上は配当の分だけ株価が下がります(配当分の価値が株から離れるため)。日本では3月末・9月末に権利確定日が集中します。
- SQ(特別清算指数): 株価指数先物・オプションの清算値が決まる日(第2金曜日)で、寄り付き前後の売買が増えやすいことが知られています。3・6・9・12月は「メジャーSQ」と呼ばれます。
- 決算発表の集中: 日本では3月決算の会社が多く、5月・8月・11月・2月の中旬に決算発表が集中します。
アノマリーを見るときの注意点
- 過去の平均の話であり、個々の年・個々の銘柄に当てはまるとは限りません。逆の結果になった年もたくさんあります。
- 多くの人に知られたアノマリーは、先回りの売買によって薄れていくと考えられています(効率的市場仮説)。
- 売買には手数料や税金がかかるため、小さな平均の差は取引のコストで消えることがあります。
- 当サイトは、これらの経験則にもとづく売買をすすめるものではありません。