RSI・MACD・ボリンジャーバンドの騙し回避法
テクニカル指標の「騙し(だまし)」とは、指標がシグナルを出した後に、想定された方向に株価が進まないことです。 どの指標にも必ず起きます。ここでは、よく使われる3つの指標について、計算の仕組みと騙しが起きやすい場面を一般的な知識として説明します。 特定の使い方をすすめるものではありません。
RSI(相対力指数)
一定期間(ふつうは14日)の値上がり幅の合計を、値上がり幅と値下がり幅の合計で割って 0〜100 で表した指標です。 一般に 70以上を「買われすぎ」、30以下を「売られすぎ」の目安とする説明が広く使われています。
- 騙しが起きやすい場面: 強い一方向の値動き(トレンド)の間は、RSI が 70以上(または 30以下)に張り付いたままになることがあります。この状態で「買われすぎだから下がるはず」と考えると、長く外れ続けることがあります。
- 期間: 14日が初期設定として広く使われています。期間を短くすると反応は早くなりますが、シグナルの数と騙しの数も増えます。
MACD
短期(ふつう12日)の指数平滑移動平均から長期(26日)のそれを引いた線(MACD)と、その9日平均(シグナル)で構成されます。 2本の線の交差や、0 を上下に抜けるところがシグナルとして説明されます。
- 騙しが起きやすい場面: 移動平均をもとにした指標なので、動きが株価より遅れます(遅行性)。また、株価が横ばいのときは2本の線が何度も小さく交差し、シグナルが頻発します。横ばい相場で交差だけを見ると騙しが多くなる、というのが一般的な説明です。
- 期間: 12・26・9 が初期設定として広く使われています。
ボリンジャーバンド
移動平均(ふつう20日)の上下に、標準偏差(σ)の 1〜3倍の幅で線を引いたものです。 値動きが正規分布に従うなら ±2σ の中に約95%が収まる、という統計の性質をもとにしています。
- 騙しが起きやすい場面: 「バンドに触れたら反転する」という説明がありますが、トレンドの間は株価がバンドに沿って動き続けること(バンドウォーク)があり、触れたから戻るとは限りません。 また、実際の株価の分布は正規分布より裾が厚い(極端な動きが理論より多い)ことが知られており、±2σ の外に出る頻度は理論の 5% より多くなります。
- バンドの幅: 幅が縮むこと(スクイーズ)は値動きが小さくなっていることを示すだけで、次にどちらへ動くかは示しません。
騙しを減らすために一般に言われていること(見るべき期間を含む)
- 複数の時間軸で見る: 週足などの長い期間で大きな方向を確かめてから、日足などの短い期間を見る、という考え方が広く説明されています。短い期間のシグナルだけを見ると、大きな流れに逆らったシグナルを拾いやすくなります。
- 1つの指標だけで決めない: RSI・MACD・ボリンジャーバンドはいずれも「過去の株価」だけから計算した指標で、同じ元データを別の形で見ているにすぎません。出来高や、決算・大量保有報告などの事実と合わせて見る、という説明が一般的です。
- 相場の状態を分けて考える: 横ばい(レンジ)で機能しやすい見方と、一方向の動き(トレンド)で機能しやすい見方は異なります。RSI の逆張りの目安は横ばいで、MACD の交差はトレンドで説明されることが多い指標です。
- 初期設定の意味を知る: 14日・20日・12-26-9 などの数字は、広く使われているというだけで「正解」ではありません。設定を変えると結果も変わります。
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